林山クリニック スタッフのささやき

医療者と患者様の狭間で見えること、感じること

ここだから出来たこと、なのかもしれない・・・

重度の認知症、そして末期癌

「もう治療は出来ません。自宅で本人のいいように暮らして下さい」

と主治医に言われ、基幹病院から退院。

元々、病院での入院生活はお嫌いで、自宅に帰るという希望が強くあったそうです。

 

とはいえ、

高齢で軽い認知症の奥様との2人暮らし・・・

人様にお世話をお願いするなどとんでもない! と考える、THE昭和一桁世代

そして子世代は全員、関東在住。

腫瘍もどんどん大きくなる、そして入院中に認知症状も増悪、

『帰してあげたい』思い、

『すぐに行き詰まるのは間違いない・・・』という確信、

お母様の介護負担、癌の進行による不安、遠距離で現役世代の子供たち。

 

そして自宅のように過ごせるところがあると、

ここサービス付き高齢者向け住宅【ルミエールしかまつ】を探して

急遽、入居を決められました。

 

 

  • 認知症でナースコールが理解できず押せないため、センサーマットを設置して

         立ち上がったらスタッフ駆けつけました。

  • 体調のいい日は、車椅子でホールに出て他の入居者さんと共に時間を過ごして頂き、 気持ちが塞がないようコミュニケーションをとってもらいました。
  • 往診と訪問看護緩和ケアの24時間サポート。
  • 医師と介護スタッフ、ケアマネージャ、密な連携をとりながらの先手先手のジョクソウ対策、嚥下対策。
  • そして、ご本人さまの希望を可能な限り叶えること。

 

「お風呂に浸かりたいんです」

医師と相談して、入浴していただきました。

寝たまま湯船に浸かっていただきました。

短い時間でしたが、「気持ちがいい」と優しく笑われていました。

 

そして翌日、奥様が来られるのを待って居られたかのように、

旅立たれていきました。

とても穏やかに、とても静かに

 

 

重い認知症であっても、終末期であっても

林山グループのスピリッツ【その人らしく生き抜く】ためのサポートを

家族様と一緒に、ご本人様の幸せを願いながら

 

サービス付き高齢者向け住宅【ルミエールしかまつ】

神戸市長田区鹿松町3丁目1-10

078-621-1150